アナフィラキシー
Anaphylaxis

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アナフィラキシーとは?
What’s anaphylaxis?

アナフィラキシーの概念は、

「アレルゲンのなどの侵入により複数臓器に全身性に症状が惹起され、生命に危機を与える過敏反応」

と定義されています。

アナフィラキシーの誘因となるアレルゲンは多岐に渡りますが、死亡者数が多いものから

  1. 医薬品
  2. 昆虫
  3. 輸血・血液製剤
  4. 食物

となっています。

アナフィラキシーショックの疫学
Etiology of anaphylaxis

日本アレルギー学会の報告では、2016年までの10年間のアナフィラキシーショックによる死者は595人。
原因物質別では
医薬品263人
ハチ185人
食物28人
となっています。

アナフィラキシーの診断・検査
Diagnostic criteria and testing for anaphylaxis

アナフィラキシーは以下の3項目のうちいずれかに該当すればアナフィラキシーと診断されます。

アナフィラキシーの診断基準

  1. 皮膚症状(全身の発疹、掻痒または紅潮)または粘膜症状(口唇・舌・口蓋垂の腫脹など)のいずれかが存在し、急速(数分から数時間以内)に出現する症状で、かつ呼吸器症状(呼吸困難、気道狭窄)もしくは循環器症状(血圧低下、意識障害)の少なくとも1つを伴う
  2. 一般的にアレルゲンとなりうるものへの暴露の後、急速(数分から数時間以内)に皮膚・粘膜症状、呼吸器症状、循環器症状、持続する消化器症状のうち2つ以上を伴う
  3. アレルゲンへの暴露後の急速(数分から数時間以内)な血圧低下

アナフィラキシーの検査

当院でできるアナフィラキシーの検査としては、以下のものがあります。

  • 血液検査(IgE-RAST)
  • プリックテスト/パッチテスト
  • 食物負荷試験
  • 薬剤リンパ球試験(DLST)
  • 好塩基球活性化試験(BAT)

検査の適応や治療内容につきましては、当院の食物アレルギー専門外来を受診していただきご相談ください。

著者

原文:木村 友之 / 校正:井上 英樹